ネジの緩み

最近こんなことがありました。もう下校時間が間近に迫った時,吹奏楽部の生徒が「教頭先生!」と大きな声で呼びながら職員室に入ってきました。何事かと思って聞くと,階段の窓を閉める取っ手のネジが緩んでいるというのです。すぐに一緒にその場所に行ってみました。なるほど,言われてみれば…しかし,よく見なければ気づかない小さなネジの緩みです。「どうして気づいたのだろう?」と不思議に思いながら,とにかくネジを締めておくことを約束し,知らせてくれたことにお礼を言って帰らせました。
私の疑問は,吹奏楽部顧問の山下先生のお話で解けました。
吹奏楽部は休日も教室を使って練習することが多く,戸締まりには気を遣います。いい加減だと施設巡視員さんから注意を受けます。ところが,この間卒業した部長は,毎日責任を持って戸締まりすることを続け,巡視員さんから「もう自分が確かめる必要がないほど,いつもきちんとできている」と褒められたそうです。その話を山下先生は新しい部長に伝えました。2年生の新部長は今,先輩が残した立派な伝統を守ろうと頑張っているのです。だからこそ,窓の取っ手の小さなネジの緩みにも,めざとく気づいたというわけです。
校長先生もよくおっしゃいますが,どんなことでも毎日続けるのは本当に大変なことです。今,大竹中学校では,吹奏楽部の部長の戸締まりだけでなく,バスケット部の朝掃除もずっと続いています。毎日,顧問の先生も一緒に,校門や玄関の周りをきれいに掃除してくれています。本当に気持ちがいいです。「継続は力なり」大竹中のHPの更新も同じです。続けることの大切さと大変さは,やってみなければわからない。お互いがんばりましょう。(文責 笹口)