スポーツマンシップとは

 14・15日は中体連春季大会でした。多くの生徒が県選手権出場の切符をかけて,日ごろの練習の成果を発揮し,精一杯がんばりました。今日の朝会でその披露があり,団体では優勝旗や準優勝カップ,賞状を持ち帰ったクラブの代表者が校長先生から改めて賞状等を受け取りました。いい結果を残した選手,選手権の切符を手にした選手の皆さんには,心から「おめでとう」「選手権でもがんばれよ」と声をかけてあげたいと思います。
 さてここでは,そんないわゆる「勝者」ではなく,残念ながら負けてしまった選手の態度を見て,私が心を打たれた一場面について書こうと思います。このチームは,団体戦の決勝で,宿命のライバル中学校と当たり,ファイナルゲームにもつれ込む激闘を繰り広げました。勝ったほうが優勝で県選手権出場です。そんな闘いは,最後にほんのわずかな差でライバル中学校が勝利し,このチームは準優勝で終わりました。
 試合が終わった後,敗れた選手の方から,相手チームの部長に握手を求め,健闘を称えたのです。とてもさわやかな風がコートに吹いた一瞬でした。これがスポーツマンシップだ,と思いました。
 このチームでは,個人戦でも,闘った相手を称え,握手を求める場面があり,相手校の先生や,保護者からも「とてもさわやかないい生徒ですね」という声があがっていました。
 勝ち負けは時の運。大切なのはそこまでにどれだけ真剣に,一生懸命に取り組むか。「勝つこと」が大切なのではなく,「勝つために一生懸命に取り組むこと」が大切で,美しいのです。このチームの選手たちの姿は,とてもすがすがしく,美しかった。次は必ず結果が出ると信じて,すべての部活で,これからも一生懸命に練習に取り組むよう,私たちも指導していきたいと思います。(文責 岡寺)